JETIのDUPLEXシステムでは、安全を期するため送受信システムが2重化されていますので、これまでの送信機と少し違うかもしれませんね。ただ、その仕組みさえ理解すれば非常に分かりやすく、理にかなったシステムであることがご理解頂けると思います。
まず、バインドの時に送受信機で何が行われるか、をご説明します。
- 受信機はバインドが完了すると相手送信機の固有IDをEEPROM(イーイーピーロム)という、電源を切っても記憶を保持する特殊なメモリーに書き込みます。
- 送信機は相手受信機の固有IDを、EEPROMに書き込みます。
それでは、バインド時の基本動作をざっと見てみましょう。
- 受信機は、1つの送信機のIDしか覚えません。
- 受信機は、バインドプラグが差されているか、JETI BOX経由の場合にのみ、相手送信機IDを記憶する動作を実行します。
- 送信機は、モデルごとに1つ(ダブルパスの場合は2つ)の受信機のIDを記憶します。
- 送信機は、電源がオンになったとき、あるいはAdvanced Properties(上級設定)のWireless modes / Trainer(ワイヤレス/トレーナーモード)でPair(ペア)動作を行った場合に、「私のIDはこれです」と言いながら、バインドモードで待機中の、またはJETI BOXに接続された受信機を探します。その後受信機が、送信機のIDを書き込んだことを確認してから、その受信機のIDを自分のメモリーに記憶します。
- もし、異なる受信機の電源がオンになっている場合、その受信機に記憶されている「送信機ID」が一致すると、「Really use this receiver?」(本当にこの受信機を使いますか?)というメッセージが表示され、Yes(はい)を選択すると、そのモデルの受信機IDが変更されます。
以上のがバインド動作時にDUPLEX送受信機で行われているわけです。
バインドが完了すると、その後の動作は次のようなイメージになります。
- 送信機の電源を入れる → 私のIDはこれです、誰か私を知ってますか?と送信
- 受信機の電源を入れる → あ、私はあなたを知っています。私のIDはこれです。と送信
- 送信機は、受信機のIDをチェックして現在選択中のモデルのIDと一致したら、通信を確立します。もし、IDが一致しない場合は、「Wrong model is selected」(モデルが違います)と画面に表示し、ユーザーの確認を受けたらそのモデルの受信機IDを現在受信中の受信機のIDに変更し、通信を確立します。
つまり、受信機は1つの送信機としかバインドできない、送信機もモデル毎に1つの受信機としかバインドできない。という確実な方法でバインドを行っているわけです。
ご理解いただけましたでしょうか?
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