ラダーゲインが0の状態ではラダー操作を受付けず、 ゲインを上げていくにつれてスティック操作に追従するようになりますが、これは正常でしょうか?
ゲイン設定が低い状態ではラダー操作が不能に近いのですが・・・とのお問い合わせを頂くことがあります。
このジャイロのコントロールループは非常に斬新なものとなっていますので、地上での静止状態の動きは少しこれまでとは違ってきます。
確かにゲインゼロの状態ではラダーの信号は全くサーボに出力されません。
試しに、ゲインを5%に設定して試してみてください。素早く動かした時にはほとんど動きが見えません。
では、非常にゆっくりとスティックを動かしてみてください。途中で、スティックの入力と姿勢を見ながら微妙な動きをしながら最終的には最大角まで動きます。
それでは、この機能はどんな時に有効になるのか、ちょっと特殊な例で考えてみましょう。
例)
超高速スピードヘリで、素晴らしい直進安定性を持っている機体があるとします。
当然この機体のラダーは恐ろしく敏感でほとんど触ることもできないくらいのものになります。
この機体に通常の50%とか70%のゲインを与えると、間違いなくテールがハンチングを起こし危険な状態になります。
GH−57は、このような特殊な状況でも、超高速で飛ぶ機体に緩やかに補正を入れながらラダー方向のコントロールを可能としています。
5%、というゲインはこの状態を示しています。
操縦者が入力するラダー方向のコントロールは、ジャイロで解析され最適な形でサーボに出力されるわけです。
0%のゲインは、ラダーを触ることができない機体ということなりますね。
このような機体をターンさせる時は、当然スピードを見ながらゲインモードを変更してクイックに旋回し、急降下に入る前にゲインを5%に戻す。
というフライトになります。
ゲインを下げて、さらにレスポンスをあげたい場合の設定ですが、パラメータ設定のテールセクションに「ラダーレスポンス」という設定項目があります。このパラメータをQuick側に設定すると、安全な範囲で、レスポンスフィーリングを上げることができます。