異なるメーカーのシリアルバス信号の互換性を提供し、従来システムからシリアルバス信号を生成する便利なMC-32。
今回は、この便利なMC-32をヘリコプター用ジャイロや飛行機用ジャイロに使用するときの注意点をお話しします。
結論からお話しすると、
「MC-32で変換モードを選択した時は、電源の再投入をしてください」ということ。
それでは、理由を説明しますね。
MC-32を最初に接続する場合、変換モードをMC-32に覚えさせる必要があります。
MC-32の変換モードは
- フタバのS.BUSからJRのXBus
- JRのXBusからフタバのS.BUS
- そして
- フタバの従来受信機からS.BUS
- フタバの従来受信機からJRのXBus
- さらに
- JRの従来受信機からS.BUS
- JRの従来受信機からJRのXBus
が用意されており、一度変換モードをセットすればこのモードは本体が記憶しますので再設定は必要ありません。
メーカーに関わらずジャイロは電源を入れるとまず最初に「初期化」を行います。この時にジャイロはプロポのセンターを読み取っています。
ここで問題になるのは、S.BUSとXBusの微妙な違い。
少しややこしくなりますが、プロポの信号はパルスといって一定の幅をもった信号として伝えられます。この幅が、位置を示しておりこの幅を変化させることでサーボの位置を指定する仕組みになっています。
この位置の約束事がフタバとJRで異なっておりその差がS.BUSとXBusにも引き継がれており、MC-32はこの約束事に従って、S.BUSの時はS.BUSの基準を、XBusの時にはXBusの基準でパルスを変換しています。(@@)ややこしくてすみません!
要するに、MC-32を搭載して一番最初の電源ONの時に、
- ジャイロはセンターを読もうとしている
- MC-32は変換モードの選択中
- で、S.BUS出力とXBus出力が切り替えられることによってセンター周波数がコロコロ変わる。
ということが発生します。
こうなると、ジャイロはもう混乱してしまいますね。
そこで、「MC-32の設定を行ったら、電源の再投入を行い、MC-32から一定の信号が出ている状態でジャイロの初期化を行う。」ということが必要になるのです。