自然な操縦フィーリングと驚きの姿勢制御能力を提供するGA-58エアプレーンジャイロ。
今回は、このジャイロをDS-16/14で使ってみようということで、実践的なセットアップ方法について説明しましょう。
この例では、ジャイロオフ、クルーズモード、ヘディングロックと3つのモードを使用しています。
ジャイロオフ | 通常飛行モード。トリムを合わせるときに使用します。 |
クルーズモード |
このモードではラダーのヘディングロックを外し、レイトモードでコントロールするので、自然な姿勢で飛行が可能です。 |
ヘディングロック |
3軸全ての方向を維持しようとします。3Dフライトやクロスウィンドの着陸が可能になります。失速に注意! |
今回の事例でご紹介するのは、下記のスケール機の設定です。
エンコン × 1サーボ
エルロン × 4サーボ(左2/右2)
エレベーター × 2サーボ
ラダー × 1サーボ
フラップ × 2サーボ(左1/右1)
引き込み脚 × 2サーボ(左1/右1)
受信機はREX7を2つ使用し、片方をGA-58のジャイロ効果を有効にするチャンネルに、もう1つをジャイロ効果の不要なフラップと引き込み脚のコントロールに割り当てます。(メイン側はREX3でもオーケーです!)
それでは、まず必要なファイルをダウンロードして、送信機にコピーしましょう。
ファイルは自己解凍書庫ですので、実行すると自動的に指定したフォルダーに解凍されます。
送信機のModelフォルダーにファイルをコピーし、Model > Select Model で GA-58を選択して準備完了です。
メインレシーバーの設定内容
出力 | 送信機側スイッチ割当 | フェイルセーフ | |
ピン 1 | Aileron 1 (1) | Fail safe 0% | |
ピン 2 | Elevator 1 (2) | Fail safe 0% | |
ピン 3 | Rudder 1 (3) | Fail safe 0% | |
ピン 5 | Throttle 1 (5) | Fail safe -100% | |
ピン 7 | Rudder-gain (7) | Sa(フライトモードと兼用) | Fail safe 23% (GA-58側で+30%) |
ピン 8 | Aileron-gain (8) | Sa(フライトモードと兼用) | Fail safe 23% (GA-58側で+30%) |
ピン 9 | Elevator-gain (9) | Sa(フライトモードと兼用) | Fail safe 23% (GA-58側で+30%) |
ピン 10 | Trim-SW (10) | Sg(モーメンタリースイッチ) | Hold |
上記は、ピン 7をUDI−12-Computed出力に設定し、シリアル接続でGA-58に接続しているため、チャンネルの割当のみで実接続なし |
クローンレシーバーの設定内容
出力 | 送信機側スイッチ割当 | フェイルセーフ | |
ピン 1 | Flap 1 (11) | Se | Fail safe 40% |
ピン 2 | Flap 2 (12) | Se | Fail safe 40% |
ピン 3 | Gear 1 (13) | Sh | Hold |
ピン 4 | Gear 2 (14) | Sh | Hold |
ファイルはノーマルモードなので、送信機でニュートラル合わせやトラベルアジャストなどの設定を行ってから、Cloneモードに変更すること |
受信機のセットアップ(クローン側)
- クローン側にする受信機を通常通りにバインドしましょう。
- Model > Device Explorer >> REX7を選択し、図の工具マークを(F2)で選択します。
- Import settingsを選択し、現在バインドされている受信機にダウンロードしたクローン側の設定情報を書き込みます。
- クローン側レシーバーのセットアップファイル、58 cloneを選択してエンターを押すと確認画面が表示されますのでYes(F5)を選択して情報を書き込みます。
- クローン側の受信機の1番に左フラップを、2番に右フラップを接続、引き込み脚はそれぞれ3番4番に接続します。トラベル量やセンター合わせを行なって下さい。Model > Servo Setup でチャンネル(11/12/13/14)を選択して行なって下さい。
- Model > Device Explorer > REX7 >> Fail-Safe でフェイルセーフ時のフラップ開度を設定します。
変更前の設定値は40%にセットされていますが、機体に応じて適切な値をセットして下さい。 - 引き込み脚についてはフェイルセーフ時はホールドになっています。
設定が終わったらクローン側レシーバーの電源をオフにして一旦取り外しまししょう。
続いてメイン側の受信機の設定を行います。
- クローン側の受信機の電源を切り、メイン側の受信機と送信機をバインドします。
- クローン側の同様に、Import settingsからメイン側の設定情報を書き込みます。
- フェイルセーフ設定はスロットルを最スロー、それ以外はニュートラルにセットされていますが
必要であれば変更します。 - フェイルセーフの7ch、8ch、9chはゲインチャンネルで、それぞれヘディングロックゲイン30%になる様設定しています。
[注意]
メイン側受信機のセンター合わせ、トラベル量はGA-58で行いますのでサーボセットアップでの調整は不要です。
両方の受信機の設定が完了したら、クローン側受信機をクローンにしましょう。クローンモードへの変更方法とバインド方法は、こちらを参照。
それではGA-58を用意してダウンロードしたGA-58設定ファイルを読み込みましょう。
GA-58の製品ページはこちら
- まず設定ファイルをダウンロード。
- GA-58セットアップアシスタントを起動したら [はじめに]ページの読み出しボタンを押して設定ファイルを取り込みましょう。
フライトモード別のジャイロ設定について(2018/5/23更新)
今回は3つのフライトモードを設定してあります。スイッチはSaでジャイロゲインもこのスイッチで切り替えています。
Sa | モード | RUDDゲイン | AILEゲイン | ELEVゲイン |
手前 | Gyro off | 0% | 0% | 0% |
中央 | Cruise | -30% | +30% | −30% |
奥 | Heading lock | +30% | +30% | +30% |
ジャイロゲインはGA-58側の読みです。(送信機の値は異なります)
スイッチの各位置でのゲインはFine Tuning > Gyro Settingsで調整します。
各モード別のゲイン値は、 Fine Tuning > Gyro Settings で行います。
- 左側レバー P6でヘディングロックゲインの値を約10%の範囲で飛行中に調整できる様にしました。
- フライトモードスイッチを動かして [Tuning] 欄のコントロール割り当てが変化する様子をご覧ください。
- [Tuning] の隣の%が調整範囲です
- 左側レバーP6は、中央(0%) がわかりやすい様に中点でブザーを鳴らす設定にしてあります。
- Advanced Properties > Sound of Prop. Controls で設定済み
ダウンロードしたGA-58設定データはJETI用にセットされていますので、受信機設定、チャンネル設定は不要ですが機体ごとに下記の設定が必要です。下記の手順で動翼の設定を行ってください。
- ウィングタイプのページでエルロン、エレベーター、ラダーのセンター合わせ、リバース設定を行います。
- リミットアジャストのページで送信機のスティックを動かして、各動翼の可動範囲を設定します。
- サーボ舵角調整のページで、各動翼のリミット時の最大角の差動をつけたり、動作角の違いを取り去ったりします。
- GA-58の搭載方向を設定し、各動翼のジャイロ効果の方向を設定確認します。
トリムチャンネルについて
この例ではSgにトリムチャンネルを割り当てています。このスイッチは上空でトリム調整を行なった際に、着陸することなくGA-58のセンターを再設定する便利な機能です。
もちろん、一旦着陸させて電源を再投入することでも設定可能ですが・・・笑
試しにSgを素早く2度動かして見てください。
- Status LEDがグリーンの点滅をすればセンター合わせが完了しています。
- 赤の点滅の場合はトリムの値が大きすぎて調整範囲を超えているためセンター合わせに失敗したというメッセージです。リンケージを見直してください。
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堂坂嘉男 (木曜日, 22 7月 2021 08:49)
GA58について質問させてください。
ジャイロOFFで送信機側のトリムをずらしてトリムセットSWを2度カチャカチャするとLEDがグリーンで1sec程度点滅しますが、チャンネル設定画面のスティック位置もウイングタイプ画面のトリムの値も変化はありません。
例えばエルロントリムをずらすとチャンネル設定画面では数値が10と出ますが、トリムセットをしても数値は残ったままです。
電源を入れ直しても同じです。
これで正常でしょうか?ジャイロ側ではセンター合わせが出来ているのでしょうか?
株式会社エムエムピー (木曜日, 22 7月 2021 10:15)
堂坂嘉男様、
お問い合わせありがとうございます。
トリムセットに関して、この機能は直接動翼をずらす(センター合わせ)機能ではありません。
送信機でトリム合わせをすると、動翼が動きますよね?ところがジャイロはこの命令がトリムによるものなのか送信機のスティックによるものなのかを判断できません。
そこで、この「トリムセット」を使って、送信機のトリム設定分をオフセットするわけです。
送信機でトリム合わせをしてその分の値をジャイロ側でオフセットする機能ですので、おっしゃる通りの動きで正解です。